あなたの手のぬくみ


「あたった」。

『闇』に囚われるような絶望感…苦しみ。
濁る心の、その重さに、苦しくなる感覚。
心臓が重くなって、涙が込み上げる。

久々の、同調。

子どもたちと寄り添って過ごす中、その辛さ苦しみを感じ何度も涙を流したけれど…同調で引きずり込まれることはなくなっていた。
だから、その子達のために全力で動けていた。

そうできるようになったのは、自分が成長したからだと思っていた。

でも、違った。
私は20の頃から変わってない。

バランスがとれていたのは、あくまで『教員』として向き合う『子どもたち』に対してだったからだったのだと思い知らされた。

『対等』な人には、余裕のすべてをかっさらわれてしまう。

生にすら疑問を覚えるような、深く暗い闇。
心の中にいる人がその状態だと引きずられる。

近しい人であればあるほど…同調してしまう。
同調は、諸刃の剣のようなものだ。

違うのは…20の時よりも、引き上げてくれる手が増えたこと。
闇に溺れかけても、還ってくる場所があると、より強く確信を持てている今、突っ走ることは怖くなくなった。

同調する気持ちに全力で向き合う覚悟ができるようになった。


生死を考えなければならないほどの闇に直面する人がいる。

飛び抜けて頭の良いその人とは、いつも頭をフル回転させながら会話をしている。
その会話の中で、「フラストレーション」に関しての議論があった。

その人は、完璧主義であるがゆえに、例えば「試験で合格したとしてもフラストレーションは感じる」と言い切れるほどの強さをもっている。
100を目指しながら100を感じない、そのストイックさと向上心、そのすべてを受け止めようとするその強さが、今、自身を苦しめている。

私の場合、何かを選択するときはとことん考えて考えて、選んだらもう、迷わないし、後悔もしない。
どちらを選んでも、選んだ一秒後からの自分の行動で、その選択を選んでよかったと思う『未来』をつくることはできると思っているからだ。
でもだからこそ、中途半端には選ばない。
10年後に『今』に戻ってもそっちを選ぶだろう、と思えるほどに考え抜いて、選択をしている。

そして、その後の行動のすべてで大切なのは「最善を尽くしたか」ということ。
最善を尽くしても届かない時もあるけれど、本当に最善を尽くしていたら「これだけやって無理なら仕方ない」と清々しい気持ちで結果を受け入れられるから、フラストレーションはたまらない。
後悔することもない。

そんな話をした。
そのあとに、
「それでも私はもしあなたが命を落としたら後悔するだろう」と告げた。

その人は、重くなったその場に風を吹き込んで軽くするために、笑いながら、冗談めかして言った。

「最善を尽くせてないんじゃない(笑)?」


その言葉が、ずっと頭に残っている。


その人はそんなつもりでは全く言っていない。
それも、分かってる。
だけど、囚われてしまった。

私は、確かに最善を尽くせてはいない。

何が最善かも分からずに、最善を尽くしてもそれはきっと『足りない』。
だから、動ききれていなかった。

最善が、『分からない』ことを言い訳にしてた。

それでも…足りなくても、届かなくても、大事なことは『自分が思う最善を全力でできたのか』ということ。

後悔の仕方は行動次第でどうにでもかえられる。

今の私には、還る場所がある。
だから、全力で受け止めて突っ走っても、きっと大丈夫。

今できる、最善をしよう。
同調もすべて引っくるめて、受け入れよう。

大切なことは、その人の手があたたかいということ。
生きている、ということだから。



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1/24 Dear my dearest


「Kくんと、結婚することになりました」

あなたからの知らせが、私の携帯電話に届いたのは、4ヶ月ほど前のことでした。

この16年間、あなたは私にとって、あの出会った日の、春の日差しのような存在でした。




ずっと、涙を流して言葉を受けとめてくれた。
スピーチの間、貴女の顔を見れなかった。
見たら、私も泣いてしまうから…言葉が続かなくなるから…。

貴女を知らない人たちが、私のスピーチを聞いて、貴女を好きになってくれるように…
そんな想いを込めて、貴女そのものを書き綴って送った、私のお祝いの言葉。

受け止めてくれて、ありがとう。

どうか、幸せに…。




人生は、物語だと思います。

一瞬一瞬、手を止めることなく綴り続けるその物語の、書き手は自分で、読み手は自分自身と、周りにいる人たちだと…

A、どうぞこれからも私を、あなたの物語と、あなたとKくん二人で綴る物語を、一番近くで読む、読者の一人でいさせてください。

2015年1月24日 文香




Am I wrong?


鈴虫の音が涼やかに響く…そんな夜が続くようになった。

秋は好きだ。
月に紅葉、季節の移ろいが寂しさを誘いながら心に染み入ってくる。
金木犀の優しい香りに包み込まれて、ほっと微笑みがこぼれる。

帰り道、暗い夜道で甘い香りが薫ってきた。
真っ暗で見えなかったけれど、木に近づいてみると、金木犀が蕾をつけていた。

昨日は気づかなかったことに気づいた今日、
暗く曇っていた心がやっと晴れたことを感じた。


始めは、心がずしんと重かった。

信頼している友達からの、衝撃の告白…

「生きていることがしんどい。」

度重なる苦難に死を考えたと言うその人の目に初めて涙が浮かぶのを見た。

心臓が締め付けられるようだった。

十年来の恋人にも、無二の親友にも、言っていないと言うそのことを、私に知らせたのは、私の生き方と性格が分かっているから。

確かに、私は知らない方がいいことなんてないと思ってる。

友達に、恋人に、家族に、子ども達に…
数えきれないほどの悩みを共有させてもらってきた。

同調してしまう性質だから、入り込んでしまう私だけど、
歳を重ねて、ある程度受け入れる器が広がって、受け止めきれるようになっていた。

…はずだった。

その話を聞いて、別れ際に涙を見て、そのあとは心が重くて重くて…
押し潰されそうになりながら、車に乗り込んだ。
そして、笑顔と手の温もりに癒されて何とか心を立て直した。

一週間後…
「文香の送ってくる自然や月の綺麗さを伝えるメールが、結構ほっとする」と言っていたその人に、少しでも慰めになればとメールを送った。

「中秋の名月だよ」
と送ったメールに帰ってきたのは、その人の苦しい思いのたけと、…血文字の写真だった。

体が凍りついた。
心が痛すぎて、一瞬息もできなかった。

何故、苦しみを一番近くにいる人に告げないのだろう。
何故、一番信頼しているはずの友達に言わないんだろう。

頼るって何なんだろう。
頼られているとして、私は何を望まれているのだろう。

私は、強くなんてない…


ぐるぐると、そんな考えが頭を回るごとに色濃く黒く重く固まって心が曇っていった。

重すぎて、誰にも言えなくて、それがさらにしんどかった。

2週間…どんなに楽しいときを過ごしても、ふとした瞬間に緋色の文字が浮かんだ。
リフレッシュしたはずなのにすぐ疲れてしまっていた。

けれど…気づいた。

自分自身が心の余裕をなくしては何の意味もないこと。

そして、一昨日友達に吐き出した。
心にあった重い塊が、砂のように崩れた。

私には、心の欠片を預けた人たちがいる。
そして、その人たちが、私の声に耳を傾けてくれる。

そのことが、黒く濁り重くなった心を、浄化し、軽くしてくれる。

軽くなった状態で、昨日、心の中に距離をもたせた。
その人に対して、ではなく、闇に対して。

そうして、自分の心に余裕を作った。
自分自身が心に余裕をもっていなければ、それこそ何もできないから。

すると、聞こえてくる。
たわわに実った稲の穂のすれる音、涼やかな鈴虫の音。

2週間感じきれていなかった秋の美しさ。

ふと薫ってきた金木犀の香り。

もう、大丈夫。


秋は好きだ。
もうすぐ、この部屋も金木犀の香りでいっぱいに包まれるだろう。

優しい香りに包まれて、私は微笑みながら立っていられる。

そして伝えられる。

大丈夫、間違ってない。
自分の思う道を生きること、自分のために闘うこと…

そうするには苦しい時もあるけど、いつだってぶれずに立ち向かわなきゃならないこと…
自分自身に誠実でいるために。


If one thing I know, I'll fall but I'll grow
ひとつだけ分かってるのは、失敗しても、そこから成長できるということ

I'm walking down this road of mine, this road that I call home
自分の道を歩いていく、自分が還る場所と呼ぶこの道を


私も、頑張る。
強くなる、どんな闇にも、呑み込まれたりしないように。

見えないものに手を伸ばそうとし続けたいから…。





流れ星☆


「俺よりいい男っていっぱいいると思わない?」
朝イチから電話でびっくりする質問をされた。

…ので、間髪入れず即答でさらっと「めっちゃいっぱいいると思う」と答えた。
相手は、一瞬沈黙してから、「ひどすぎるだろw」と言って爆笑していた。

いい男とかいい女とか、その判断は人それぞれの基準によって違う。
そういう意味で言えば、「最高のいい男(女)」なんて、いるわけがない。
結局は自分にとってどうか、ということだけだと思う。
でもそれでさえ、自分の状況や心の波によって、その時々で変わることもある。

そんな深いことについて朝から語ることになった今日、ふっと線が引けた。

今日は夏休みということで、年休をとった。
お昼は、北新地でBARを営む友達とランチへ。

その男の子はまだ私より2歳若いけれど、経営を初めて3年がたつ。
北新地でBARを経営するなかで、人のいろんな面を見てきたんだろう。
端正な顔立ちだから、余計にいろんなことが周りで起こったとも思う。
だからかな、眼の奥底が、見えない。そして、自分の話は上手にかわす。
人の内面や人生についての話が好きな私は、普通に深い話も遠慮せず聞くけど、
懲りずに声をかけてくれるので、とりあえずは嫌がられていないとみなそう、笑。

ランチに行ってから、カラオケへ。
カラオケでは初めてGreeeenのキセキのPVを見た…ら、泣きそうになった。
おじいちゃんがおばあちゃんの手をそっと握るところが…温かすぎて。
それぞれの年代に、それぞれの楽しみ方と感動と幸せがあるものだね。

彼にミニパインを貰ってから(ぇ)、次はバリ料理店を営む友達のところへ。
土曜日のお泊り会で一緒にいた、3人のうちの一人で、
今、私が一番心を開いている友達の一人だ。
お店のカウンターで、ロセラという花のドリンクを飲みながら、彼女と話をした。

出会ったのは1年半前…とても綺麗で賢く、魅力的な女性で、
芯が強く、いつも人に囲まれている。
初めて二人で出かけた時に深くお話をすると、とても気が合って、そこから仲良くなった。
「私には親友と呼べる人はいないかもしれない」と言っていた彼女に、
スターバックスで「よし、じゃあ私がなるわ!」と笑いながら言っていたけれど…
一緒に時を過ごして語り合い、支え合う中…
今では本当に互いに心が近いと感じられるような存在になれた。

話は尽きなくて、気づけば夜ご飯も食べないままそれなりの時間になっていた。

私の今の環境は、多分、望めば望む分だけ安らぎと楽しみをくれる。
恵まれすぎてるくらい恵まれている。
この歳の、楽しみと幸せがある。

だから言える言葉がある。

どんなにしんどい思いをしても、それをしんどいと感じられるくらい、
心が動いているということだから…
そんな風に心が動かせているそのこと自体が、幸せだ。

感動と痛み…心が動く幸せをくれた。それだけでいい。

そう思えた一日だった。

ここは温かくて、こんなにも安定してる。
だからそろそろ、還らなきゃ。



夏2014



私は学校ではよく泣くことで有名なんだけど、自分のことで辛くて泣くことはまずない。特に学校では。

昔、Gと一緒にいた頃、自分のことで毎日のように涙を流していた。
たくさん周りに心配と迷惑をかけてしまったあの三年間以降、自分のために涙を流すことはやめようと思ったから。
嬉しいときは思いきり泣くけどね、笑。

それでも、平坦な道ばかりではない人生のなか、時にはつらくて涙を流す。
でも、涙を見せられる人というのは限られている。
泣こうと思って泣く訳でなく、涙は勝手に流れてくるものだからだろう。
だから私にとって、自分のための涙を見せるということは、心が開いている何よりの証となる。

土曜日、友達のおうちに泊まりにいった。

この日集まったメンバーのメインの目的は、寝室の天井に芝生をはること(ぇ
と言っても、私のような非力な女子は大したことが出来ないので、女子組は応援担当、笑。

三時間半かけて天井の半分に人工芝をはってから、みんなでわいわい手作りイタリアンを頬張る☆
お料理上手さんのイタリアンは、とても美味しかった!

ワインを飲みながら、盛り上がり、夜遅くまで人狼もした。
私は飲めないので一口だけだったけど、飲みやすいワインだった。
何となく、「大人の夏」を感じた☆笑。

そして解散後、女子組はそのままお家に滞在…四人で深夜の女子会開始。
朝、明るくなるまでずっと話していた。

この三人とは、最近よく集まっていて、あっさりから深いところまで、いろんな話をしている。
皆それぞれにいろんなことがある中で、支えあっている。
互いが、他に泣く場所がなくても、互いの前では涙を見せられる。
互いの言葉を受け止めながら、真剣に考えて、言葉や手の温もりを返せる。

そんな関係がどれだけ貴重なのか、なかなか泣けない私だから知ってる。

だからこの日…今までずっと苦笑いですんだことに対して、初めて涙を流した時、涙が流れる自分を幸せだと思った。
自分のための涙が流れてくる、こんな心を開ける友達を持っていることを、有り難いと思った。

次の日はお昼まで友達のおうちにいて、夜に行きつけの鉄板焼屋さんで働いている子と美味しい日本料理を食べに行った。

もう2年の付き合いになるけど、お店外で出かけたのは初めて☆
仕事場では聞かない話をたくさん聞いて、今まで知らなかったことをたくさん知ることができた。

二人でのご飯中、本当なら一緒に行くはずだったもう一人の友達に電話する。
シンガポールへの国際電話☆スマホって、本当に便利だ。
バカなこと言い合って笑いながら過ごす時間が心地よかった。

大人になって、年齢関係なく「社会人」と言うくくりで友達になれるようになった。
広い広い範囲の中、繋がっていくのは心の芯が似ている人たち…だから、とても居心地が良い。

居心地のいい空間で、心を許せる人たちと、美味しいものを味わいながら、互いのことを話す…。
贅沢な時間を、当たり前みたいに持ててることを、幸せに思う。
大人って、本当に楽しい♪

今いる、この環境が好きだ。
今いる、この世界が好きだ。

この夏もこの環境で、この世界の中で、たくさん思い出を作ろう☆
忘れたくない思い出と感情を、どんどん残していけるように…。

今年の夏はどんな風に彩れるかな?
楽しみだ♪




プロフィール

*Ayaka*

Author:*Ayaka*
Name:あやか
Sex:Female
Location:
Osaka, Japan/Bangkok, Thailand

+About Ayaka+:
大学院留学から帰国し、
現在日本で英語教員をしながら、精進中です。
バンコクのど真ん中で大学院生をしてました。
タイ語はあまりできません。
ただ、ぼられない様にしていたら、ショッピング時だけ流暢に話せるようになりました、笑。
ちなみに院では英語ばかり使っていました。

どうぞよろしく


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